これは日記ではない
こんな場末の日記でもアクセス数をほんの少しだけ気にしている、というか月間の合計でこれくらいいくかなという目標みたいなものなのだが、かといって目標達成のために何か努力をしているかといえば皆無である。目標と書いたが別に辿り着かなければ着かない…
節電を呼びかけられるが個人としては常日頃から無駄な電気は使わないようにしているのでこれ以上節電のしようがなかった。改めて電気に囲まれて生きている事を実感する、当たり前が当たり前ではなかった、ほんの少しの事で瓦解する。飲食店の看板などが消さ…
あの頃、ジェイムズ・エルロイのいわゆる「暗黒のL.A.」四部作を読もうと思っていて、持っていなかった『ビッグ・ノーウェア』をAmazonで注文していた。それが届くか届かないかと待ちわびている日だった、揺れたのは。だからいつも今日という日を思い出すと…
四十代でどうのこうのという話題が流行っているようで、前にも書いたが四十を不惑というのは惑うからなのだと改めてよくわかった。読んでいるいくつかのブログでもそのテーマが書かれていた。四十代に入ったばかりの自分としては他人事ではないと思って読む…
世界の終わりみたいだと言って隣にいる笑った彼女は世界の終わりが好きでそれはバンド名でも名曲のタイトルでもなく世界の終わりのような光景が好きなだけなのかと思ったらやっぱり本当に世界の終わりをどこかで求めているみたいで理由を聞くとだってみんな…
ここを三年前も歩いていたと思い出しながらの道のりで届いた姉からのメールは眉間の皺を寄せてイライラする代物で、それは姉本人ではなくそこに書かれていた内容によるもので、あまり白くならないため息を大きくつきながら会社の忘年会会場に着いた、三年前…
だいぶ乗り遅れたが、たまにはこういったものに参加してみる。 ブログ名もしくはハンドルネームの由来は? ブログ名は一回変わって(短くした)、残っている「不発連合」は大学時代に悪友と作ったグループ名です。ハンドルネームは本名を英語に意訳したもの…
私は平々凡々でとりたてておもしろみのない人生を歩んでいる。他人の過去のやらかした話や冒険譚を聞くたびに、自分にはこういう話がないと思う。改めて私の身に過去に起きた事を他人に話すとそれなりにドラマチックなところもあるようだが、だが話すほとん…
二十年前の明日、俺はイギリスのオックスフォードにいた、大学の短期留学プログラムだ。何もあの名門オックスフォード大学に留学したわけではなくて、行った土地、街がオックスフォードだったというだけである。一度くらい海外で過ごしてみろと母に言われ、…
その日から四十日後に猫が死んだ。その日から約半年後に引っ越して同棲を始めた。その年から十年が経った。その日を含めた三つの出来事に直接的な関係はないがかといって無関係でもない。猫はもう弱っていたのでその時期は近かったとはいえその日からの一ヵ…
「わかるよ、クソだよねこの世界は。この病室も窮屈で、俺も牧師なのにこんな格好でごめん。でもさ、3分間ここにいるから、なんでもいい。吐き出してくれ。ぶつけてくれ。だから3分たったら、少し落ち着かないか」 (「わかるよ、クソだよねこの世界は」――米…
故あってカミさんが早朝、まだ日が登ったかくらいの時間に家を出ていき、俺はその二時間後くらいに起きた。家の空気がえらく冷たく、猫は炬燵から出てくる事なく姿を見ず、寒さに強い方とはいえ今日は寒くてシャツの下に長袖の肌着を着込み、マフラーも巻い…
有名無名に限らず、わりと好きな書き手の人がpodcastやYoutubeでの配信を始めており、つまり文章・テキストではなく喋りのコンテンツを作成していてそれはそれで喋り芸があるわけだから違うおもしろさがあるのは重々承知していて、実際いくつか聞いたりして…
コロナ禍の日々を書き記しておこうと作家と編集者は考えたのだろう、いくつかの文芸誌で日記特集が組まれた。単行本としては『仕事本 わたしたちの緊急事態日記』(作品社)と『コロナ禍日記』(タバブックス)が出ていて、コンセプトは同じだが筆者が違い、…
今日、TwitterのTLで「1945ひろしまタイムライン」が大きな話題になった。 1945ひろしまタイムライン|NHK広島放送局 真面目で真摯な試みだと思う、その一方で小さくない違和感を抱いた。それが何なのかを考えてみると、ハッシュタグにもなった「もし75年前…
仕事がないわけではないが絶対に行かないといけないほどではなく、こういう時にどちらを選ぶかというと行く方を選んでしまう。カミさんも仕事の作業があるというので会社に行けば邪魔にならないし仕事もできるし一石二鳥、と言い訳まで作って。休み下手なの…
イヤホンの話の続きを書くつもりが休日になったので書くものが日記となり間が空いてしまった。空いてしまったと書いたけれど、休日はいわゆる「日記」を書くというのは自分一人で勝手に定めたマイルールで、忘れたり日記とは名ばかりのひと言呟きだったりも…
食事の席で、大学卒業と同時に上司が俺を拾ってくれて今に至るという話になった時に、同席していた人がその理由を上司に問うたところ、うーんと考えて出てきたのが「人柄」であった、ちゃんと聞いたのは今日が初めてだと思う。そうか、人柄か、悪い人柄を拾…