不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

踊ろう

 故あってカミさんが早朝、まだ日が登ったかくらいの時間に家を出ていき、俺はその二時間後くらいに起きた。家の空気がえらく冷たく、猫は炬燵から出てくる事なく姿を見ず、寒さに強い方とはいえ今日は寒くてシャツの下に長袖の肌着を着込み、マフラーも巻いて家を出たところで、カミさんから用が済んだと連絡があったので駅のコーヒーショップで落ち合って一緒に一杯飲んだ。朝の駅やコーヒーショップは人が増えたような、一年前とは違うような、結局わからん、何もわからん。夕方、速報で感染者の数が届いた、百人を超えた時には「あかんな」と思ったけれど、いまはもうどんなに増えても「増えたか」としか思えず、麻痺といえば麻痺なのかもしれない。自分だけは大丈夫などと思った事はないけれどやれる事をやるしかなくて、そうやって一年過ごしてきた。「うちで踊ろう」と歌われた、あの時俺はじゃがたらを聞いていた、そのあとでじゃがたらのムックを買ったはずなのだがどこへ行ってしまったか。みんないまも踊っているか、俺は結構踊っている、好きに踊ろう、誰かと一緒に踊ってなくても、自分のために自分で踊ろう。

一二月一六日、買い物

 掃除機のバッテリーがへたってきたのだが海外ブランドだから交換するにしても面倒で高くて時間がかかると聞いたので買い替える事にした。ヨドバシカメラは混んでいるかと思われたがさすがに平日なので空いていて、こうこうこういう感じでこれくらいの値段の掃除機はないかと聞いたらこれがよかろうと出した商品をじっくり見て、カミさんとどうかないいかなそうするかと話し合って買う。ついでに浄水器のカートリッジも購入、毎年この時期に買い替えている、この浄水器もずいぶん長く使っている。カルディで岩塩とオリーブオイルと柚子胡椒を買う、まだ少し残っているが年末年始に使うので早めに補充。それ以外にも買おうと思っていたものがあったが軽いとはいえ掃除機を持ち歩くのが限界だったので切り上げて帰宅。今日は買い物が多い、買わねばならない物以外の服なども買ってやるぜ、経済を回してやるぞ、などと息巻いていたが、振り返ると結局必需品しか買っていなかった。夕飯は常夜鍋のほうれん草をキャベツにしたやつ、冬は鍋。

一二月一五日、宇宙

 「宇宙に行きたい」とカミさんが言うので、恵比寿に向かった。最近は恵比寿に来るたびに「昔はよく来ていたよなぁ」と毎回思うようになってしまった、今回も思った。ガーデンシネマが復活した時は喜んだけれど、ここでしか見られないという作品が減ったのもあってあまり行かなくなってしまった。

 東京都写真美術館へ。一階の映画館こそそれなりに人がいたがそこ以外は少なめ。まずは地下一階の「138億光年 宇宙の旅」。これが行きたかった宇宙。いやはや、どれもすごい。想像をこえるような光景ばかりだが、説明を読むとさらに想像を超えていて、あまりの広大深遠さに気が遠くなりそうになる。だからといって自分の目の前の悩みが小さくはならないんだけど。

 二階に移動し「瀬戸正人 記憶の地図」へ。ビンラン・スタンドの写真は知っているくらいだが見応えあり。公園のカップルを撮影するのに、35mmカメラだと警戒されて断れてばかりだったけど、大判カメラを持っていかにも写真屋ですといった感じで近づくとOKばかりだった、というエピソードがおもしろかった。

 鑑賞前にガーデンプレイス内で昼飯(パスタ)を喰ったがイマイチでガックリ。どうも石焼飯を出していたテラスなき後、恵比寿で喰うものはハズレが多い。もう恵比寿では飲食はいいやと思い、離れて地元に戻る。仇とばかりにうまいものを食べたいと思ってクレープ。食材買って公園を散歩しながら帰宅。炬燵で気づいたら転寝。夕飯もまたリベンジでパスタにする。食後はカミさんは初見、俺は再見の『仁義なき戦い』を見て、二人して「おもしろすぎるー!」とキャッキャする。

一二月一四日、台湾

 三時に寝て十一時に起きる。疲れがとれない今年の仕事が終わってほっとしている、一昨年だったかこの後にも臨時仕事が入っていたのは地獄だった。まぁ今年もなかなかのデスマーチがあったわけだが。カフェオレを飲みながらぼんやりしていたら昼過ぎてしまう。ふと、台湾のヒラぺったい唐揚げ「鶏排( ジーパイ)」の店ができた事を思い出して行ってみる事に。さすがに月曜、人が少ない。鶏排とポテトをカミさんと半分ずつにしたが、脂っこそうに見えて意外とあっさり、スパイスが効いていてこりゃうまい、一人一枚でもよかったくらいだ。その店では飲み物は買わず、食べ終わってからすぐ近くの台湾茶屋に移動、そこでは揚げた肉まん「胡椒餅」があったのでそれも一つをわける。食べた後から胡椒がきいていて美味。前に台湾に行った時は観光をメインにして夜市などではあまり食べなかったのだが、次は食べ歩きをテーマにしたい。その前に気軽に台湾旅行に行けるのはいつになるのやら。マスクなしの生活には戻らないと悲観的に見る向きもあるが、俺はそのうちは使わなくなると思っている、「そのうち」が一、二年以内とは思っていない。

 公園を散歩して、本屋などに寄りながら帰宅。炬燵でうとうとと転寝の入り口にいったあたりで仕事の電話がかかってきて、対応していたら目が覚めてしまった。買ってきた漫画などを読んだり、Youtubeを見たり。夕飯は崎陽軒のシウマイと作ってあったスープ、白米、味噌キャベツ、カクテキ。食後はカフェオレと共に、うだうだ。今夜は今シーズン一の冷えというので布団乾燥機を起動する。

一二月一三日、今年最後

 今朝は豚汁。電車に乗っていたら腹痛に襲われて途中下車して手洗いへ行き、改めて電車で会社最寄り駅に着いて、最近使うようになった裏道を歩いていたら道を聞かれた。途中下車しなければここで話しかけられる事はなかったんだよなと思いつつスマートフォンで検索して教える。会社へ行って、作業作業。担当作業を全て終えて電話相手から「よいお年を」と言われ、こちらも返す。十月にどこかの駅前で聞いたけれど自分に言われるのも言うのも今年初。よい年を迎えられるのだろうか、ある意味実感をこめた一言になった。その今年最後の修羅場作業は終電に間に合うか合わないか、たぶんギリギリ間に合わない、といったいつもの展開。

 追記:間に合わなかったけど、今年の仕事は終わった。

一二月一二日、あとちょっと

 朝はカミさんが作っておいてくれたスープを飲んで、そのあとカフェラテを飲んで、一息ついてから外出して、早めの昼飯でラーメンを喰って、会社に行って、仕事して、タイ料理喰って、仕事して、終電間際に帰って。寝る。今年の修羅場もあと一日というところ、無事に終われ、いろいろな意味で無事に。

朝からうどん

 先日の健康診断で相変わらず悪い値があって、面談した際に食事を気をつけろと前に言われたのと同じ事を言われる。結構気を付けているんだけどなぁとぼやきながら食事状況を伝えたら、「甘い物のタイミングを変えよう」「朝ご飯を食べよう」などと提案された。後者はまた前に言われていて、朝から喰えるタイプなので(カツカレーだって喰える)ホットサンドやおにぎりなどを喰うようにしていたのだが、暑くなるとさすがに喰う気が失せてしまいそのまま食べなくなってしまった。いまは冬、再開してみるかと今朝は朝からうどんを喰った。半玉、白菜と豚肉を少し、塩スープに柚子胡椒を入れて。居酒屋の〆のような朝飯、うまし。スープを作っておけば何とかなりそうだな。やっぱり夏は喰えなくなりそうだけど。