不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

九月一二日、ナゲット

 ジャンクなものが食べたかったのでマクドナルドに行くと少し早めだったせいかまだモーニングの時間帯だった。それでもいいやと頼んで、ジャンクな欲求はチキンナゲット15個入りで解消する、カミさんとわけたので全部ではないがまぁ大半は俺が喰った。中学高校の時は一人で15個喰うのが当たり前だったなと思い出し、さらにマクドナルドでカレーを出している時代もあったなともっと昔を思い出す。テリヤキバーガーが加わるまでハンバーガーが好きではなかった。そのままマックで仕事をするというカミさんと別れて会社へ行き、夜まで仕事、帰るのは明日。

九月一一日、カリーデイズ

 昨日の日記は、書き終わってアップしようかという段階で今日が一一日ではない事に気づいて、明日に回そうかと思ったけど今日書く事が他にないからと冒頭の「二十年前の今日」を「二十年前の明日」に変えてアップしたのは内緒の事である。昼にC&Cでカレーを喰って、会社へ行き、夕飯だぞと連れていかれたのがインド料理屋で、チキンバターマサラカレーを食べた、今日はカリーデイズであった。

左足がうずく

 二十年前の明日、俺はイギリスのオックスフォードにいた、大学の短期留学プログラムだ。何もあの名門オックスフォード大学に留学したわけではなくて、行った土地、街がオックスフォードだったというだけである。一度くらい海外で過ごしてみろと母に言われ、金を出してくれた、一度イギリスに行ってみたかったのでちょうどよかった、全部で一カ月程度で一一日は数日経った頃だった。

 最初の週末にディスコといえばいいのかクラブといえばいいのか、とにかく踊れる場所に行って適当に踊っていたらコケて盛大に左足首が腫れた。酒も飲まんと一体何をしているのかと我ながら呆れるしかない。念の為に医者に行った方がよいと言われたので、付き添いのイギリス人と病院に向かった。医者の専門用語を交えた英語を、付き添いが簡単な英語にして俺に伝えて、何となく理解するという遠回しのコミュニケーションを何度か繰り返して、骨に異常なし、捻挫と判明。この時に診療代を払った記憶がない、異国での診療費は高いと聞き、高額だったら覚えているはずだが、おそらく大学のプログラムなので大学側が何とかしたのだろう。

 足を動かさずに安静にしているべきなのだが、イギリスまで来ておとなしく部屋に籠っている手はない。足を引きずりながら一人で出歩きまくった。一人だったのは同行者がいたら足が気になるだろう、余計な気苦労はかけたくなかったからではなく単に共に出歩くような友人ができなかっただけである。バスで一時間ほどのロンドンに出て大英博物館やテート・モダンに行った、町を歩いたり、紅茶とスコーンを楽しんだりした。パブにも行って「ペプシッ!」とオーダーしたら店員は満面の笑みで「OK!」と答えてくれた、足を引きずった髭の日本人がパブで酒を頼まない光景は彼らにどう映ったのだろう、フィッシュ&チップスがうまかった。

 足は痛いながらも楽しんでいたある日、宿泊場に戻っていったらやけにシンとしている、テレビがつけっぱなしでみんな食い入るように見ている。通りがかった人に「何かあったんですか?」と聞いたら、「アメリカでビルに飛行機が突っ込んだ」と言った、冗談だと思った、本当だった。大変な事が起きたんだなと思った。この時はもしかしたら次はイギリスが狙われるんじゃないかと言われていて、右往左往している人がいたけれど狙うならロンドンでオックスフォードには来ないだろうと俺は全く心配していなかった。あの光景を見ながら泣いている人がいたけれど、何故泣いているのかよくわからなかった。ニュースや新聞を見ても英語なのでいまいち理解できない、情報を探るのをやめて、前と同じように過ごす事にした。

 帰りのヒースロー空港はまだ混乱の中にあった。搭乗時間ギリギリまで空港内にも入れてもらえなかった。手続きに時間がかかった。歩いていたら突然呼び止められて手荷物をチェックされた、メガネケースまで開けられた、なんやねん、爆弾なんかないっちゅうねん。飛行機が成田空港に無事に着陸した時に客席から拍手が起きた、何の拍手だと思った。いま思えば、あのテロが起きた時にイギリスにいたのはよかった。日本にいて様々な情報の渦に巻き込まれなかったし、それでいてアメリカから遠くて近いイギリスにいる事で緊迫した空気だけは味わえた。

 それだけの話、単なる思い出話である。九月一一日という一日について、これ以上も以下もない。ただ、この二十年間、九月一一日前後はいつも左足が、ほんの少しだけ、うずくような気がする、これはいつまで続くのだろう。

贅沢

 部署で飯喰いに行く事になって、こういうご時世にそれは駄目だろとは思いつつ出かけていき、よしステーキだとなった時に、「ステーキかー……」とやや渋った応答をすると、「なんだ、いやか、贅沢だな」みたいな事を言われるのだが、別にもっといいもの喰わせろよという事ではなく、単にステーキがあまり好きではないだけで、何ならそのへんの蕎麦屋でもりそばあるいはかけうどん一杯だって全く構わないのだ、その料理がうまいのなら。求めているのは値段ではなく好みと味、まぁそれを求めるのを贅沢だと言われれば贅沢なのかもしれないけれど。

続・攣

 咳のしすぎで妙なところが攣る事は以前書いたが、咳が治っているのにまだそれが続いていて、振り返るとワクチン接種二回目を済ませたあたりから多発している事に気づいた。筋肉注射だったのが関係しているのだろうか、そんな副作用は聞いた事がないが可能性はあるかもしれない、調べてはいないが。攣るのは腰の右側の一部分だったり、左足の親指だけだったりで一貫性もなく、タイミングもまちまち、どう対処すればいいのかがわからなら、これがずっと癖になったら嫌だなぁ。

午前零時が就寝時間

 若い時の就寝は午前一時、遅くて二時頃だったのだがここ数年は午前零時になったら「寝なきゃ」と思うようになってしまった。寝なきゃどころか、もう深夜だとも思ってしまう、夜が短くなった。かといって朝や昼が長くなったわけではなく、長くなったのは睡眠時間なのだ。別に悪い事ではない、睡眠は大事だ。人生の三分の一が睡眠にあてられると聞いた時に、睡眠時間を削れば起きている時間が増えるように見えるが人生そのものの時間が短くなるかもしれない、そうではなく三分の一が睡眠なら睡眠時間を伸ばせば残りの三分の二も増えると思った方がよい。咳で眠れなかった時期があると、本当に睡眠大事だとわかる、みんな寝ろ、おやすみ。

ガンダムを見た

 そういったわけで『機動戦士ガンダム』をNetfllixで全部見た。カミさんと駄弁りながらだと結構おもしろく、毎日三話ずつくらい見ていた、一人だったらたぶん見終わらなかったのではないか。前にも書いた通り、俺でも知っている名台詞がわりとあっさり出てきていたのだが、それ以上にわりと濃いキャラがあっさり死んでいき、こんなに出番少ないのに後世にまで語り継がれているのかよというのが驚きだった。たとえば黒い三連星ジェットストリームアタックは一回しか出てこなかったのに、あたかも往年のプロレスラーの必殺技くらいの定着度である。いちいち感想を書きたくなるようなキャラばかりで出番少なくとも濃厚だ。

 エピソード数が最初からわかっているので後半になるにつれ、あとこれだけなのに終わるのかと心配にすらなった。突然ニュータイプという概念が出てきて、だんだんスピリチュアルな世界へと突入していたのには苦笑した、なんだエヴァといいロボットアニメはこうなる宿命なのか。特段好きなキャラはできなかったのだが、カイ・シデンは減らず口が憎めなくてよかった、あと気づけばトップファイターになっていたセイラも。アムロとシャアは何でそこまで人気出たのかわからん、変な髪と変なマスク。ララァはなんか怖かった、瞳孔開きっぱなしに見えた、あいつ何なんだよ、何でいきなり出てきてファムファタールみたいな存在になってんだよ、何で死んだらアムロ泣いてんだよ、そんなに交流したのかよ、いきなり溶け出して語り始めるんじゃないよ、人類補完計画か。友人の話によると、ファーストガンダムはあと十話くらいあった予定が打ち切られて駆け足になったという、言われてみれば駆け足だった、ジオングをもっと活躍させてもよかった、足なんて飾りです、そりゃ宇宙空間ならそうだろうよ。好きな(=乗りたい)MSは何かと考えたが、いまのところ答えは出ていません、ズゴックアッガイは無骨で好き。

 興味深いのは、長年の友人たちがこれまで俺が興味も示さなかったガンダムを見た事に色めきたって、ガンダム語りに誘ってくる事である、どうやらガンダム好きは思った以上に多いらしい。名台詞を言っても全く反応しなかった俺が反応できるようになって嬉しそうだ、戦いの中で戦いを忘れる。思いつくままに書いたので感想になってなくてすみません。『Z』は見るかどうかわかりません。