この記事を書いてから半年ほど経ったのだが、さすがにベランダが抜けた部屋とその下の部屋にはいまは誰も住んでいないようで、ベランダはそのまま放置されており、申し訳程度に張られた幕の隙間から抜けた後の残骸がはっきりと見えている。にもかかわらず、隣室はばっちり人が住んでいるどころか、同じ構造のはずのベランダが抜けようが何しようが知った事かと手すりいっぱいに洗濯物をよく干している、何の不安もないのだろうか。前記事の結びに《「もう老朽化しているから住民に早く出て行ってもらい建て直したい大家 vs 家賃が安いからこのまま住み続けたい住民」という戦いが裏側で静かに激しく展開されているのかもしれない》と書いたけれど、どうもこの予想は正しいのではないかと思う。契約終了の時期はいつか必ず来るので(半永久的な契約をしている可能性がないとは言わないが)結局は大家が勝つのだろうけど、いったいどこまで粘るのやら、タイミングによっては年単位の戦いだ、住民にちょっと話を聞いてみたくなるが、何度も前を通っているのにこのアパートの住人が出歩いているところを見た事がなく、これもまた謎だ。