不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

ベランダが抜ける

 自宅から駅まで歩いていたら、前方から「ドンガラガッシャーン!!!!!」と激しくデカい音が聞こえてきたので、工事現場か何かで転落事故でもあったのかと思ったがそれ以外の悲鳴や「大丈夫か」といった声は聞こえてこない。はてなと音がした方に近づいていくと腰を抑えながらよろよろと歩くオッサンが一人いて、見たら古いアパートの二階のベランダの底が抜けていた。穴が開いたのではなく、ベランダの床部分が部屋との繋がりだけを残しベロンッと下がってしまっていた(伝わりますか、この表現で)。洗濯機と共にオッサンも落下したらしく、苦笑いをしながら階段を上がっていったが結構なダメージのはずで大丈夫だろうか。一階が無人だったのが不幸中の幸いか。古い木造アパートで老朽化が原因なのだろう。

 これが十日くらい前の話で、その後そこを通るたびについ見てしまうのだが、ベランダはそのままの状態で放置されている上に、二階の隣室の住民は何事もなかったかのようにベランダをフルに活用しているようで(びっしりと洗濯物が干されている)、いくら部屋ごとに差があるとはいえ他の部屋だって同じくらい老朽化しているはずで、同様の事が起きる可能性は極めて高いはず。怖くないのだろうか。それともなったらなったらだ、死ぬわけではないという覚悟だろうか。そもそも大家は対応しないのか。それとも「もう老朽化しているから住民に早く出て行ってもらい建て直したい大家 vs 家賃が安いからこのまま住み続けたい住民」という戦いが裏側で静かに激しく展開されているのかもしれない。今後の動向を注視したい。