横木安良夫『ロバート・キャパ最期の日』(東京書籍)。興味本位から始まり、日本にいたキャパの姿から最期の日、そしてラスト・ショットを追う中で、己も見つめ直す構成がおもしろい。わりと筆致はあっさりしているが資料の読み込みと取材は入念で、キャパが当時は言うほど評価されておらず、赤貧だった事などは知らなかったので興味深かった。やっぱり後から知ると、やたら評価が高く見えてしまうものだなぁ。装丁が好みでよいです。そういや、沢木耕太郎のキャパ本は発売当時は話題になったりNHKの特番になったりしたが、その後どれくらい売れて、どう読まれたんだろう。本屋で立ち読みはしたが、やはりあの沢木調が肌に合わず置いてしまった。そのうち図書館で借りるかな。というか、『ちょっとピンぼけ』もちゃんと読んでいなかったや。読んでみよ。
- 作者: 横木安良夫
- 出版社/メーカー: 東京書籍
- 発売日: 2004/09
- メディア: 単行本
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- 作者: 川本三郎
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2001/10
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- 作者: 徳岡孝夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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思考は強制されるものだと述べたジル・ドゥルーズは、映画や絵画が好きだった。彼の著作には映画論や美術論がある。そのドゥルーズは、「なぜあなたは毎週末、美術館に行ったり、映画館に行ったりするのか? その努力はいったいどこから来ているのか?」という質問に答えてこう言ったことがある。「私は待ち構えているのだ」
ドゥルーズは自分がとりさらわれる瞬間を待ち構えている。〈動物になること〉が発生する瞬間を待っている。そして彼はどこに行けばそれが起こりやすいのかを知っていた。彼の場合は美術館や映画館だった
- 作者: 國分功一郎
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
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