不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

倒れずに倒れていた

 肺炎と診断され治療を始めてから一週間と一日、病院でレントゲンなど再検査をした結果、薬の効きがよかったらしく回復傾向にあり。自分でも身体が、もっといえば呼吸が楽になったと実感している。ウイルスや細菌性ではなく免疫性で再発の可能性が結構あるので量を減らしながら薬は飲み続ける、同時にもちろん無理は禁物、前からあった咳が残るかもしれないのでそこも要経過観察ではあるが、とりあえずホッとしている。担当医に「いやー……苦しかったでしょう」としみじみと言われ、「もうイヤですね」と当然の返事をする。ここ数ヶ月、日記でもTwitterでも「いつか倒れる」「倒れる直前だ」と何度か書いていたけれど、あの時は「自分はどうやって倒れるんだろう」、不意に目眩でも起こすのか、ある朝に高熱を発して動けなくなるのか、精神的に追い詰められるのか、と考えていてその時点で本当に「倒れる」とは思っていなかったのかもしれない、どこか他人事だ。結果はっきりしたポイントがあったのではなく、続いているひどい咳き込みの延長だろうと勝手に思い込んでいたが歩いているだけで呼吸がおかしくなっていた時点で、もうゆっくりと倒れ始めていたのだと今ならわかる。しかし結局は倒れきらなかった。最悪の状態の夜は、寝る事も他にできる事もなく、ただ咳と呼吸調整をしていて、倒れる事すらできなかったのだ。どこまでも長かった、あんな夜はもうごめんだ。