不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

貸した金

 誰かに貸した金を忘れる、何も大金ではない、タクシーに乗った際に上司が「大きいのしかないから千円貸して」と言って貸した千円、「財布を忘れてしまいました」と言う後輩にこれで一日しのげと貸した一万円、これくらいの額はころっと忘れてしまう。千円は上司も忘れていたが、ふとお互いに思い出して返してもらった。後輩はさすがに覚えていて次の日に返してきた。高校の時に、二度金を貸した事がある。一人はIZで、何だったか、スピーカーか何か欲しいけどバイト代が出るまでまだあるから貸してくれ、と言われて貸した。無事に返ってきた。もう一人は寮の向かい側に住んでいた同級生で、理由は何だったのかわからんが、夏頃に突然退学した。何週間か後に「とりあえずの資金を貸してくれ」という手紙が来て、三万だったか五万だったか忘れたが、それくらいの金額を送ってやった事がある。高校生にしてはそれなりの金額で、よく当時貸したなと思うが、とりあえずの資金というには少ないような気もする。そこからすっかりその事を忘れてしまい、卒業間際にこれまた手紙で「有難う」という言葉と共に返ってきた。IZとは今でも親交があるが、彼とはあれが最後だった、もう少し交流を続けてもよかったはずだが何故しなかったのだろう、私の渡した金で一体何をしたのだろう、金は金なので役には立っただろうが、いまでも退学後にどんな生活を送っていたのかは聞いてみたい。

誰かに金を貸してた気がする
そんなことはもうどうでもいいのだ
思い出は熱いトタン屋根の上
アイスクリームみたいに溶けてった


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