不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

内臓肉を焼く

 帰り道にあるホルモン焼き屋が気になって幾星霜、先日ついに入店した。予想通り雰囲気やよし、店員の対応よし、何より味がよしと三拍子揃っていて大満足。しかし一方で外観からもっと濃い、わかりやすく言えばジャンクな味をイメージしていたのだが、濃すぎず薄いと思う一歩手前程度で、脂も少なめで胸焼けしない、とても上品な味付けだった。それはつまり、予想通りいい店だけど期待していた味とはちょっと違っていたわけで、うまかったのに文句言うのもわがまますぎるので黙っていたのだが、今日ふと風呂から出た時に居間にいたカミさんにポロッと言ってみたら、神妙な顔をしながら「私もそう思っていた」との事であった、やっぱり君もそう思っていたか。つい泉昌之『天食』にあった名台詞を思い出してしまった。

ジャンクはおいしさにまじめになったらおしまいなんだよ
おいしくなって残念なんだからジャンキーってつくづく因果な食い人よのう

 しかしこれはインスタント袋そばへの言葉であって、ジャンクを標榜しているわけでもない店(そして焼肉やホルモンはジャンクなのか)に言うには申し訳ないので思い出すだけで、あとは俺の心にしまっておきます。ここで書いているのだからしまっていない気もするが。たぶんまたその店行くし、うまかったからね。

天食

天食

  • 作者:泉 昌之
  • 発売日: 2009/06/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)