不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

「孤独」のグルメである事

 久住昌之谷口ジロー孤独のグルメ』2巻(扶桑社)をようやく読んだ。発売日に買い逃したらあっという間に売り切れてしまった。本当に人気なんだな。相変わらずの食べっぷりで何よりだが、ハードボイルドさというか緊張感というか、全体的に浅薄な印象を受けた。そのせいなのか、谷口ジローの書く五郎ちゃんの顔も、1巻より幼くなっている気がする。まぁそれでも十分におもしろいからいいんだけど。そういやアームロックがまた出てきたけれど、素人相手に腕を決めながら投げたらたぶん折れるし、受け身取りづらくて危ないよ……。
 買い逃したと書いたが、実は間違えて孤独のグルメ 巡礼ガイド2』なるものを買ってしまった。松重豊谷口ジローのインタビューが載っていて、まぁそれなりに楽しんだけれど、しかしこの作品にグルメガイドはいささか無粋だよな。五郎ちゃんは知らない町で勘を頼りにふらりと入った店で食事を楽しんだり、かつて行った町・店を思い出と共に訪ねたりしているわけで、ガイドとは無縁のはずだろう。
 そうは言っても「この店に行ってみたい」という気持ちはわかる。俺だってそう思う時がある。でも、なんというかな、たまたま別の用事でその地を訪れた際に、「そういや、五郎ちゃんが行った店ってこの辺だっけ」と行くのがいいんじゃないかな。ちなみに俺は、「初めて行った店の、俺が頼んだものだけおいしくない」という変なジンクスを持っていて、たとえば家族でイタリア料理屋に行くと他の人のはうまいのに俺の頼んだパスタだけイマイチ、という事がよくある。初めて行く店では、そういった己のジンクスとも戦いながら注文する。それがまた楽しかったりするのだ。

孤独のグルメ2

孤独のグルメ2

孤独のグルメ 巡礼ガイド2 (扶桑社ムック)

孤独のグルメ 巡礼ガイド2 (扶桑社ムック)