不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

連休派猿島日記

 横須賀中央駅に着いたのは、ちょうど正午くらいだった。商店街を歩いて、老舗の蕎麦屋と思しき店に入る。蕎麦屋といっても、どうやら鰻が名物らしいのでうな丼を注文。タレは最低限で辛め、肝吸いと鰻のエキススープなるものがついてきて1700円。悪くない味で満足。店を出た足で三笠公園の方へ向かう。
 今日決行した遠出の目的地は猿島である。連休中、日帰りでどこかに行こうとなった時にkjが提案した。猿島東京湾に浮かぶ無人島で、戦前の軍の施設があったという情報しかなかった。まぁ近いものだったので、その提案に乗っかったのである。いつもだったら一時間に一本しかない渡航船は、連休中とあってピストン輸送されており、少し並びはしたがほとんど待たずに乗船できた。
 約10分ほどで猿島に到着。船着き場近辺の砂浜には人がたくさんおり、まだ海開き前なのでバーベキューを楽しんでいた。空腹だったらたまらない匂いである。ずいぶん人がいるなぁと思ったがそれはこの辺りだけで、島の奥の方はまばらなものだった。気軽に来たものの、結構な傾斜があるので、それなりに気合を入れて歩き出す。要塞跡、砲台跡を確認しながら、緑の中を歩いていく。日蓮洞窟なるところにも。海の音と風が気持ちいい。移動できる範囲はそれほど広くないので、小一時間ほどで完歩。アイスを食べながら、再び船に乗って帰港。
 すぐさま、そばにある記念艦みかさへ。大日本帝国海軍の戦艦である。これまた気軽に見に来たのだが、艦が広い上に、思った以上に隅から隅まで観覧できたので、ついつい全部を見て回ってしまった。ここで戦い、かつ生活していたのかと想像すると、いろいろと感じるものがある。東郷平八郎が映っている写真が何枚かあったが、多くの写真で東郷平八郎は視線をカメラから少し外していたのが印象的だ。
 三笠公園を散歩してから、タリーズでコーヒー一杯。事前の計画では横浜あたりで降りて中華街でもぶらつき、メシを喰って帰るつもりだったのだが、結構歩いたからかどうにも疲れてしまったので(体力ないなぁ)、とっとと地元に戻る事にする。蕎麦屋で早めのメシを喰ってから帰宅。
 お茶を飲みながら、DVD鑑賞。まずは『アタック・ザ・ブロック』(ジョー・コーニッシュ/2011)。評判は聞いていたが、これはいいSF映画ですね。バッド・ボーイズによる「俺たちの戦い」。物語の構築や演出が秀逸で、特に主役のモーゼズの描き方がいい。本筋から離れる感想だけど、少女の事はわからんが、少年たちには通過儀礼が必要なのかもしれんなぁと思った。
 続いて『預言者』(ジャック・オディアール/2009)。『君と歩く世界』を見た後、早稲田松竹でオディアール特集が組まれるのを知ってぜひ見たかったのだが、結局見逃してしまった。150分、この長さは必要だったと思うが、全体的にわりともったりした印象。とはいえ、かなりの見ごたえで、見終わった後は疲れた。……まぁこの映画だけのせいではないと思うけど。順撮りかどうかは知らんが、主役のタハール・ラヒムの顔つきがどんどん変わっていくところが見ものだった。
 『預言者』の途中に入浴した。鑑賞後に日記を書いたのだが、ずいぶん濃い一日だったな。猿島の様子は写真に撮ったが、カメラからPCにデータを吸い出すコードが見当たらず。とりあえずなしで。

預言者 [DVD]

預言者 [DVD]