不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

特に何もなし


 ツリー・オブ・ライフ(監督/テレンス・マリック、 出演/ブラッド・ピットショーン・ペンジェシカ・チャステイン)。何とも思わせぶりで、父殺しの誘惑、母性への回帰、生命賛歌をマクロ/ミクロの構図で描き出している、わりには何も語られていないような気がした。
 自在なカメラワーク、秀逸で印象的なショット、見事な繋ぎ、ブラッド・ピットの「アメリカの父親」像、ジェシカ・チャステインの神々しいまでの美しさなど、画で言えば傑作としか思えない要素ばかりなのだが……中盤以降のドラマパートはともかく、俺には前半の大自然描写と優雅な音楽が退屈すぎて。
 映画の感想や分析を読むのは楽しいのだが、肝心の作品自体はちょっと無理だった。こういう神の使い方というのは、もういいんじゃないのと言いたくなったよ。