不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

休日派大相撲日記

 昼過ぎ、悪友IZと待ち合わせ両国へ行く。大相撲五月場所を見に行くのだ。両国国技館に行くのは初めてだ。いつか新日のG1決勝戦で行くだろうと思っていたが、気づけば行くどころかテレビ放映も見逃すようになってしまった。そして、大相撲での初体験。
 IZに枡席で相撲を見ないかと誘われたが、金欠でパスした。しかし、人数が集まらなかったらしく、再度誘われ、今度は乗った。小学校の時に名古屋場所に行った事があるが、「見に行った」事以外の記憶がない。ここは一度しっかり見ておくか、と思ったのだ。若干、割り引いてくれたし。
 14時過ぎに国技館に入る。土俵では三段目の最後の方の取り組みが行われていた。改めてチケットを見ると、会場が午前8時とある。ご、午前8時? 序の口の取り組みが始まるのが10時30分なのに? と、どうやら朝稽古から見られるらしい。朝稽古を見学できるというのも、なかなか魅力的だが、朝からいる人って、いるんだろうか。いるんだろうな。
 名物(?)の焼き鳥を買い、枡席へ。噂で聞いていたが狭いなぁ。二人なら余裕だが、大の大人四人ではキツキツだ。まぁ仕方ない。おとなしく座って、雰囲気を味わう。近くの外人は二人で座っていた。あのタッパなら二人じゃないと無理だろね。
 十両の最後の方でIZの同僚と、その友人が合流。初対面だらけだが、案外、ウマが合って和気あいあい。
 幕下どころか十両も幕内も、朝青龍白鵬高見盛千代大海といった有名力士しか知らないけど、一番一番盛り上がるものだ。むしろ純粋に相撲を楽しめる気がする。
 幕内が始まる頃には満員御礼。相撲人気が下火とはいえ、毎場所15日間、満員(近く)人が入るのだから、凄いもんだ。地方から来ている人もいるし、外人も多い。やっぱり「国技」なんだな、と実感。しかも今日はうまい具合に琴欧州の優勝が決まるかもしれないので、大盛り上がりである。白鵬が負けても優勝だが、是非とも勝って決めてほしいものだ。
 下火になったかと思ったが、高見盛はまだまだ人気ある。ロボットの仕草をすれば、やんややんや。でも、負けた。幕内ともなれば写真を撮る人が多いけど、フラッシュ炊きまくり。客席にいる我々でさえ、かなり眩しいのだが、あれはいいのだろうか。WWEなんかもフラッシュが激しくて、それはそれでキレイな光景になっているが、一瞬の勝負の大相撲では勝敗に影響があるのでは。
 そして、来たぞクライマックス、安馬vs琴欧州! 会場の熱気は最高潮。
 …………ッ、おお〜〜〜〜ッ! 勝ったッ!! 勝って優勝を決めたッ!!! 会場爆発。この一番、最初から最後まで、盛り上がり方が総合格闘技の試合みたいだった。そういうもの? だとしたら、格闘技が相撲みたいに盛り上がるって事か?
 土俵の方から、小さなプルガリア国旗を持った外人のオッサンが満面に笑みを浮かべて歩いてくる。関係者だろうか。とりあえず拍手を送る。やんややんや。
「あの人、関係者かな」「そうだろう」「いや、関係なかったりして」「ただの外人のオッサンが国旗持ってきただけとか」「え〜」
 などと話していたが、後で琴欧州の父親だとわかる。そりゃそうか。
 さすがに後の取り組みはややテンションダウン。でも、しっかり最後まで。朝青龍の時間いっぱいになった時の仕草はいいね。そして、いい面と身体。批判されているが、頭一個存在感が違う。ふてぶてしい大横綱になっていただきたい。
 弓取り式までしっかり見て、退場。足腰背中が痛い。途中、軽く相撲博物館を覘く。千代の富士の優勝回数31回ってすげーな。最多は32回の大鵬だが。千代の富士はガキの時に「強い」というイメージしか持っていなかったが、本当に「強い」んだなぁ。そのほかに、江戸時代の上覧試合についての展示を見る。相撲の歴史というのは、詳しく調べればおもしろそうだな。
 外は強い雨。ゆっくり進むが、ジジイババアが多いのでグチャグチャ。全員とは言わないが、マナーのない年寄りは多い。全員、自分が優先されて当然みたいな顔で動くので手に負えないぞ。若者を嘆く前に、己を省みろ。
 駅近くのドトールで談笑。IZも同僚さんも友人も、俺とは全く分野の違う業界なので、未知の世界の話ばかりでおもしろい。夕飯にラーメンを食べる。
 いやはや、おもしろかった。こんなに相撲を楽しめるとは思わなかった。偶然とはいえ優勝は決まるし、琴欧州の父親は近くを通るし、IZ、いい仕事をしたッ! また行こう、という話をして解散。終わったのが18時なので、遅い帰りにもならず。相撲、いいね。
 満足な一日。