不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

童夢

 1.4東京ドームだけはやるんだな。恒例行事というより意地みたいなものだろうか。しかし、カードを見ると本当にドームのカードなのだろうか。大体、純粋に新日本選手の試合は中邑vs棚橋だけじゃないか。ようわからん。とりあえず見た試合の感想をば。
 ザ・グレート・ムタvs後藤洋央紀。ムタの入場に強襲なんて初めてだろうが、入場が見ものなんだからそれは駄目だろ。試合自体も後藤くんの空回り。「ムタの世界観に呑みこまれないように」と言っていたが、何だか中途半端。呑み込まれて若さと勢いで突っ切って血だるまにされてもなお存在感を出すのが、ムタとの戦い方ではないかと思ったり。そういや、毒きり出す瞬間の仕種を、あんなにはっきり映していいの? ペイント時代のムタの方が安っぽいだけに、怖かったなぁ。
 カート・アングルvs永田裕志。アングルはWWEにいた頃よりすっきりしてアクが無くなったね。嫌らしさが抜けたというか。まぁあれはキャラクターだったわけだけど。超一流アスリートの顔。カッコいいぞ。一方、永田さんはもはや職人の域に達した顔芸と技。精悍なのに精悍とは程遠い。いい対比!
 試合なんですが、もうね、最高でした。いつから永田さんはこんなに凄いレスラーになったのだろうか。勿論、アングルが相手だからというのもあるのだが、目新しいものも驚きもないのに、ただただ昔から続いているプロレスをやっているだけなのに、最高に面白い。普通にどっちが勝つかわからない。気づけば、足を攻められ悶え苦しみやっとロープに永田さんが逃げれば「よっし!」、アングルが執拗に足を持てば「ああッ!」、カウントを返し返されすれば「おおおッ!」と声を出していた。アングルロックと永田ロックの掛け合いなんて、アングルvsクリス・ベノワでもあった流れなのに、全く違う質になっている。会場の盛り上がりも半端ない。
 結局、永田さんが惜敗。この人、負けるのに株は上がっていく。不思議です。どこまで行くんだろ。
 メインは棚橋弘至vs中邑真輔IWGPですか。入場も技もラストも説得力があるのに、全部が繋がってないんだよな。ううむ。まぁでもこの二人を一所懸命応援している若い人がいるわけで。テレビにも声が聞こえてくるわけで。俺が彼らと同時代ではないだけなのかもしれない。同時代じゃないって、中邑と同い年で、だからこそ頑張っていただきたいわけなんだが。
 中邑が涙の勝利。そうしたら次は中邑vsアングルって。ちょっと楽しみ。中邑の試合で楽しみになったのは初めてかもしれん。これが新日の再生の第一歩に繋がるといいなぁ。