不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

原稿、手書きらしい

 昨日は昼頃、仕事終了。相変わらず徹夜は駄目だ。ドンドン思考回路が鈍くなっていく。メシを喰って解散、そのまま直帰すればいいのだが、何故か本屋へ行く。ぼんやりと新刊含め3冊購入。帰宅し2時間ほど寝て、起きて次の寝までに一冊読む。徹夜明けの寝ぼけた頭でよく読めたな。
 読んだのは坪内祐三『本日記』。『本の雑誌』に連載されていた、タイトルままの日記。同時に『ダカーポ』に連載していた『酒日記』も出たが、下戸の俺は『本日記』だけを購入。立ち読みをしたら『酒日記』も面白そうなので買うかもしんない。装丁は多田進。いい。
 学生の時も坪内祐三は読んでいたのだが、イマイチ面白くなかった。しかし働き始めてからまた読んだら、いつの間にか楽しめるようになっていた。
 内容は本を中心とした日記。以上。他に何もなし。日記の感想なんて、何を書けばいいのやら。
 坪内祐三のセンスと俺の好むセンスは、いつもほんの少しズレがある。本も映画も音楽も、様々な事に対してそういう事が多い。そうか、昔はこのズレが嫌だったけど、今は楽しめるようになったのか。
 読み進めていると、何となくだけど、日垣隆と似ているところがあるなぁと思った。どこが、という事ははっきり言えないんだけど。と思っていたら《(略)精力的な仕事振りを自慢するオレは日垣隆かよ》と出てきたので笑った。お互いがお互いをどう認識しているのか聞いてみたい。この文を読む限り、あまり良くは思っていないだろうな。そして、本当にヤスケン嫌いなのね。

本日記

本日記

 これより前に刊行された『「近代文学」の誕生 百年前の文壇を読む』も、もう少しで読み終わる。明治の文壇の事は殆ど知らなかったので興味深かった。何て言うか、濃いなぁ。こんなんがリアルタイムで繰り広げられていたら面白かったろうな。今は全然ないし。当時は作家は「作家」と括弧つきだったんだけど、今は括弧つきの(現役)作家って何人くらいいるんだろう。
 著者も書いているけど、この『「近代文学」の誕生』というタイトルの本の最後の一行が《[生]坂口安吾(十月二十日)》とあるのは、象徴的だ。こういう巡り会わせがあるから面白い。
「近代日本文学」の誕生―百年前の文壇を読む (PHP新書)

「近代日本文学」の誕生―百年前の文壇を読む (PHP新書)