不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

年末年始に読んだ渋澤龍彦と三島由紀夫の本

 礒崎純一『龍彦親王航海記 澁澤龍彦伝』(白水社。高校時代に知って、自分の名前と漢字一字同じなのもあって親近感を持つも、全く違う趣味と思考の澁澤龍彦の評伝。詳細かつ骨太で読ませる。それでも三島由紀夫の死以後は少しダレてきたな、と思ったタイミングで澁澤批判をを入れてくる工夫もあって最後までおもしろく読んだ。いちいち細かい日付と情報を入れているのががラストに響いてくる。澁澤龍彦といえばカッコいいイメージがあったけれど、若い頃の写真を見るとむしろ微妙、歳を取るにつれよくなり、表紙写真がベストかな。それほど著作は読んでいないし、正直本書を読んだからといって読もうともあまり思えないが、三島の本は読もう、と思い早速三島由紀夫おぼえがき』(中公文庫)を読んでみた。誰だったか、三島の死をもっとも鋭く論じているのは渋澤だと言っていたのを思い出した。それにしても三島由紀夫という人はおもしろい人だ、といつも思う。

龍彦親王航海記:澁澤龍彦伝

龍彦親王航海記:澁澤龍彦伝

 余談というわけではないが、三島繋がりで猪瀬直樹『ペルソナ』(文春文庫)を古本屋で見かけたので買って読んだ。日本の官僚システムと性愛の観点から綴る三島伝なのだが、内容のわりにはあまりおもしろくなく、文章のせいだろうか。ところどころに出てくる「僕」(著者)が鬱陶しかった。