馳星周『不夜城』『鎮魂歌』『長恨歌』(全て角川文庫)。VICEの「台湾人が歌舞伎町をつくった」や、先日お会いした人と「俺たちにとって『新宿鮫』や『不夜城』は特別な小説なんだよな」という話をして読みたくなり、三部作一気読みしたのだが、完結編の『長恨歌』は未読だった事に今回気づいた(やっぱり『不夜城』が一番だった)。劉健一が死んだ時、マイケル・コルリオーネが死んだシーンを見てホッとしたのと同じような、安堵感を覚えた。まぁ闇はそれでも続いていくんだけど。どこにも信頼がない中で、何かを掴みながら、死なないために生きていく。
映画版『不夜城』は公開当時に一回見たっきりだけど嫌いじゃなかった。というか、むしろ好き。この金城武がかっこよくて(片言日本語だけど、役に合っていた)、血迷って髪を伸ばして後ろで結んでいた時期があった。脇がまたいいんだよな。椎名桔平、谷原章介、田口トモロヲ、曾志偉。ちょっとだけど鈴木清順も出ている。カメオで著者と森田芳光も出ている。脚色は野沢尚。主題歌はB'z″The Wild Wind”。
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