豊島ミホ『やさぐれるには、まだ早い!』を読んだ。『L25』に連載されていたエッセイで、タイトルで言うほどやさぐれてはいないのだが、軽度のやさぐれ感がほどよく刺激的だった。恋の話や仕事観など、なかなかにおもしろい。
ところで、著者はこの連載の最後の方で、断筆を決意し、田舎へ帰ってしまった。詳しい理由は知らないが、「売れない」という事が大きなものだったそうだ。それほど彼女の本を読んでいない俺は「勿体ない」「がんばればいいのに」と軽々しくは言えない。読んでいれば、なおのこと言えないだろう。『papyrus』2010年2月号に断筆宣言が書かれているそうなので、持っているkjに借りて読んでみる。
というのも、俺は本書の末尾にある帰郷にまつわる話を、帰郷から帰京する新幹線の中で読んだのだ。この偶然の交差に、何かしら心動くものがあったのだ。断筆宣言を読んでから、考えてみたい。
『底辺女子高生』も読んだ。何が底辺なのか、波瀾万丈な女子高生3年間ではないか。難儀な心の持ち主ではあったようだが。ここまでではないものの、俺も山の中の男子校寮生活という結構レアな体験をしているので、ちょっと思いだして、書きだしてみようかなと思った。
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