『ゲット スマート』鑑賞。監督、ピーター・シーガル。出演、スティーヴ・カレル、アン・ハサウェイ、アラン・アーキン、ドウェイン・ジョンソン、テレンス・スタンプ、デヴィッド・ケックナー、マシ・オカ、テリー・クルーズ。
スパイ・コメディと聞き、こりゃ楽しみだと期待したが、やや残念な出来栄え。笑えるところもあるが、滑っているところも結構ある。アメリカと日本の違いというわけではなく、純粋に笑えない。
ギャグが滑ったという事以外でも、中途半端な出来栄えと言える。それは、こちらの予想以上にちゃんとしたスパイ映画だったからだ。伏線もちゃんと回収され、アクションシーンもしっかりしたアクション。スパイ要素が多いとコメディ要素は減るのは必然。そういった本気な部分がある方がおもしろい時もあるが、本作では不発だった。もっともっと、ぶっ飛んだ、荒唐無稽なコメディが見たかった、というのはないものねだりか。
スティーヴ・カレルの生真面目なブラックユーモア演技はよかった。ちょっと途中飽きたが。アン・ハサウェイの身体(特に足)がたまりませんでした。眼福眼福。ただ『プラダを着た悪魔』の時のような魅力はなし。
ロック様ことドウェイン・ジョンソンは、ちゃんと銀幕上で見たのは初めてだが、やっぱりレスラーの時の方がはるかに輝いていた。そして、なんでかグレート・カリも出てた。なに、WWE全面協力? だったらもっとレスラー出してくれ。
ロック様が敵のアジトに侵入すると、窓ガラスばりーん!でストーンコールドこんにちわ。二人が戦うがロック様の背後からスレッジハンマーを振り下ろすHHH。ロック様ピンチ。そこにバイクでバッドアスのアンダーテイカーがかけつけて救出を図るが、ショーン・マイケルズが舞い降りて、殴り合い。カート・アングルもかけつけて、さぁどうなっちゃうの、と思っているところのジョン・シナ登場! ロイヤル・ランブルはクライマックスへ。その一部始終を衛星カメラで見ているビンス・マクマホン! ひゃっほい、これは見たい!ってバカ!(自分に)
ところで、ウラン(の粉末)をスコップですくったり、放射能と放射線と放射線物質がグチャグチャだったり、放射能がその辺にもれていたりと、いくらなんでもと思うような箇所があった。金正日の名前が出てきたり、アメリカ大統領が頭悪かったりと、風刺はあるのでわざとだろうか。それとも、アメリカ人の核や放射能への理解ってあんなもんなのか。『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』でも、どう考えてもおかしな核の描写があったもんなぁ……やれやれ。