不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

何故、白夜書房から?

 小林信彦『60年代日記』読了。
 公開を前提としていなかった日記を編集したので、イマイチ深みも踏み込みも足りないが、若き小林信彦の姿がはっきり見えて面白かった。直接的な怒り、ねっとりした悩み、青い思想、赤貧の呟き。生々しくていい。60年代の事件についても一言以上のコメントがあり、興味深かった。中でも、やはり三島由紀夫事件は衝撃的だったんだと、再確認。敗戦と同じくらいの事件だった、と言ったのは元『文藝春秋』編集長の堤堯。
 単行本には橋本治との対談も掲載されているが、これはまだ読んでない。修羅場後の楽しみに。
 同い年の日記を、何度か読み返してしまった。《不安。自分が何ものでもないこと》。

小林信彦60年代日記―1959~1970

小林信彦60年代日記―1959~1970