中島義道『うるさい日本の私』読了。神経質で偏執狂的な考えや行動だけど、賛成もできる。これを読むまで、俺もマジョリティの一人、「騒音」に気付いていなかった。戦う哲学者の姿は滑稽でありながら、訴えるものがある。ちょっと著者自身、抗議をパフォーマンスと意識している気もした。
先生にとっていちばん大切なことは、まずいかなる荒唐無稽なことでも生徒の言うことを「聞く」態度をやしなうことである。しかし、それはただちに「聞き入れる」ことではない。「聞く」ことと「聞き入れる」ことの違いが、この国ではとりわけ強調されねばならない。
「優しさ」がいかに“曲者”であるかも、わかった。こんなジイサンが周りにいたら嫌かもしれんが。
- 作者: 中島義道
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1999/11
- メディア: 文庫
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