不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

四月二日、アネット

 先日話したラーメン好きの人のおすすめ店が立川にもあると、ちょうど立川に行く電車内で知って、それならと早速行ってみる。店名は「楽観」。六本木にもあるそうでそちらはいつも列ができていると聞いていたので、ここでも並びかなと思ったが昼少し前だったのもあってスムーズに入店。醤油ラーメン、カミさんは塩ラーメン。結果、これはたしかにうまい、うまいぞ、また来ようと思うくらいうまい、満足なり。下北沢にも店ができたらしいが、そちらはたぶん混んでいるだろうな。

 オリオン書房を覗き、隣接の喫茶店で時間を潰してからシネマシティで、極上爆音上映の『アネット』。予告からはどんな映画なのか全くわからず、不安と期待と共に鑑賞。筋はわりと古典的物語なのでわかりやすいのだが、歌と演出がトンチキ(褒め言葉)で、一方役者は演技も歌も抜群と、悪魔合体した結果とんでもない作品になった、というのが見終えてすぐの素直な感想。レオン・カラックス作品は理解を超えるものばかりなのだが、必ずマジカルな瞬間を捉えていて、今作にもそれがあった。本来ならカミさんは選ばなそうな作品なのだが、アダム・ドライバー目当てで鑑賞、好きは世界を広げる。歌もコメディも無理にやらされて、それによっておかしみや哀愁が生まれている、どの作品でも異物感のある稀有な、監督がいろいろやらせたくなる俳優なのだろう。マリオン・コティアールはエディット・ピアフを演じた事があるだけに歌が化け物クラス、存在感も演技も当然グッド。それにしてもカラックス本人もかっこええな……。カミさんが「帽子とバスローブを買ってあげよう」と言っていた、あんなふうに似合わないよ。

 カミさんの眼鏡作りに付き合ってから、夕飯喰って帰宅。結構歩いて疲れた。

f:id:dragon-boss:20220402203616j:plain