不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

一一月六日、久し振り

 久し振りに新宿駅のBERGで昼飯、いつ以来だろう、いつも人が多いイメージだったが昼飯時でも少なめだったのはたまたまかそれともコロナの影響か。美容院へ行き、昔ほど短くはしなくていいが最近の中では短めにしてもらう、これだけ短いのは久し振りでさっぱり。新宿に戻り、紀伊國屋を覗いたら耐震工事真っ最中で棚がフロアごと移動していた、文学コーナーはこれまで男女別だったのが五十音順になっていてこの方がいい。久し振りに裏の無印良品へ行くとここもいろいろ様変わりしていた、変わらず地下にあるカフェで茶。上の新宿ピカデリーに移動、久し振りに来ると相変わらずの狂った動線に驚きそうになる。最近は吉祥寺と立川がメインの映画館になっているので新宿で映画を見るのは何年以来か。

 見たのは、 『劇場版 きのう何食べた?。ドラマのアドバンテージがあるとはいえ、漫画のエピソードを単なるツギハギでなく立体的に構成させた脚本が見事だし、俳優を信頼した抑制の効いた演出がいいし、それらに見事に応えてみせる演技はすばらしく、終始ケラケラ笑いながらも、家族と他人の物語にグッときた。普段は若干やりすぎな感もあるケンジとトーンを落とした時とのギャップが味になっていて、そこでギアを入れた時との内野聖陽の演技がうますぎて舌を巻くレベル。西島秀俊の演技は悪くないけど、一番いい顔するのが内野氏のアドリブに対してだったりするのはご愛嬌かな。ドラマと同じOAU“帰り道”のオープニングはずるいくらい良いし、エンディングで流れるスピッツの“大好物”は、《つまようじでつつくだけで壊れちゃいそうな部屋から連れ出してくれたのは 冬の終わり》という出だしの歌詞からし草野マサムネの才能が迸っていてヤバい一曲だった。

 よく行っていた定食屋に久し振りに行ったら、味は落ちていないが全体的にケチくさくなっていて、これもまたコロナの影響だろうかとうまかったのに文句を言うのもなんだが、少し寂しい気持ちになった。久し振りだらけの一日。