ジョン・ネイスン『新版 三島由紀夫ーある評伝 』(新潮社、野口武彦訳)。保阪正康の本や、少し前に著者の回想録『ニッポン放浪記』(晶文社)を読んだので(こっちの感想は書いていない)、本書を読んでみた。図書館になかったので古本で購入して。かなりドライ、というよりシニカルに三島を見ていて、良くも悪くも精緻なのに素っ気ない印象。わりと分析(扱う作品や証言など)が偏っているようにも読めたな。まぁよく調べているし、両親はじめとした取材もしているので読みごたえ十分ではある。でも三島夫人からの抗議があって、新版では削除された部分があるんだっけ。ある意味で不完全版。それにしても、回想録を読んだ時も思ったけど、著者自身の事は「何だかいけすかねぇやつだな……」と思ってしまいました。
- 作者: ジョンネイスン,John Nathan,野口武彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2000/08
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
- 作者: 小谷野敦
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2013/05/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (18件) を見る