不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

休日派アデーレ日記

 荷物受け取りは基本的に土日の午前中に指定しているが、いつも午前中ギリギリくらいの時間に来るので今日もそのつもりでいたら、10時頃に来て拍子抜け。外出の準備をして、図書館往復の後で出かけようと思ったが、まだ昼にもなっていたかったので炬燵でしばし読書をして時間をつぶす。
 渋谷へ。パク森カレーで昼飯を喰って、喫茶店トップで再び読書。その後シネマライズへ向かい、クロージング作品『黄金のアデーレ 名画の帰還』を見る。シネマライズのクロージングだし、というある意味消極的理由で見に来て、中盤まではそうでもなかったけど、終盤でググッとよくなっていって、ラストに至っては感動してしまった。
 実話だからいいだろとでも思ったようなネタバレの邦題副題も許してやる。「過去を取り戻す」というより、過去は過去で、それを思い出す或いは忘れないための奪還であり、色の失せた幻影が華やいでいき、果てに辿り着く黄金色と笑みの美しさが格別。家族・個人・国家・歴史・美術が全て繋がっている事を噛みしめる。凛とした毒舌女性を演じたヘレン・ミレンはもちろん、個人的には彼女の若いころを演じたタチアナ・マズラニーがすばらしかった。その他の俳優も好演。ハンス・ジマーの音楽はやや重たかったけど、悪くない。裁判がポンポン進んでいくのでスリリングさは薄いし、あの絵を巡るクリムトとアデーレの関係などの掘り下げは甘い。あくまで現在の問題として描きたかったのかもしれないが、そこはちょっと見てみたかったな初日だったので、映画館を出たら『ぴあ』のアンケートの人がいて話しかけられたので、何となく答えてみた。何年ぶりだろう、学生時代以来かな。年齢と職業を聞かれて、「35歳、男性です」と答えてしまった。職業ではないし、見ればわかる。
 吉祥寺に移動し、夕飯を喰ってからの帰宅途中、姉から電話。明日の予定が急遽変更に。仕方ない。帰宅し、お茶と団子と読書。入浴。明日の用意をして寝る。