中原昌也『死んでも何も残さない』(新潮社)。基本的に自伝は苦手なのだが、この人のなら大丈夫だろうと読んでみたらやっぱりおもしろかった。後半はもはや自伝ではない気もするが。音楽と映画の話をしている時は本当に楽しそうで、小説の時は苦しそうで、社会に対しては怒ってばかりで、最終的には大声で「どうでもいい」を叫ぶ。それでもいまもまだ書いているんだよな、この人。そういう意味では根っからの小説家なのかもしれない。本人は「だからそれは違うんだ」と言いそうだけど。
- 作者: 中原昌也
- 出版社/メーカー: 新潮社
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