不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

消えた涙を探して

 The Birthday『TEARDROP』を聴く。
 1stに比べて、格段にいい。だけど、やはりジャストとは思えない音。何が足りないのか、何が多いのか。ふとROSSOのアルバムを聴いてみた。そこで、気付いた。チバユウスケの声である。
 ミッシェルの後期からチバの声はドンドン神がかってきた。それを「しゃがれすぎ」「酒と煙草のとりすぎで嗄れた」と言うファンもいて、そう思うのもよく分かる。しかし、俺には一つの楽器として確立していったように聴こえた。あの声は、日本が世界に誇る最高の声だ。
 ROSSOはへヴィなグルーヴと、うねる演奏を器としてチバの声を支えていた。The Birthdayは、様々なジャンルを使って支えようとしている。しかし支えきれずに、持て余している。
 それでも、もう直ぐ噛み合おうとしている気もする。もうちょっと。ライブで聴いてみたい。
 今回の中で珠玉な一曲は“KAMINARI TODAY”。ゆっくりで底に力のある音に乗せられて聴こえてくる気だるいチバの声が胸に来る。俺もチバも歳喰ってるんだなぁ、と思った。


《知ってたのは ほんの少しで わかってたのは これっぽちで
 サイコロは 振り続けて それでいいと 思ってたよな
 俺達は変わったのかな つまらねぇって言い始めて
 周りには何もなくて 見上げたら空すらなくて
 感じた 事だけを 想って 張りつめた
 カミナリを鳴らしにゆこうぜ それだけさ それだけ》(“KAMINARI TODAY”)

TEARDROP(初回限定盤)(DVD付)

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