不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

普通の花

 よしながふみフラワー・オブ・ライフ4』読了。楽しみにしていた漫画だった。最終巻、じっくり読みたいと思いながら、直ぐに読みふけってしまう。
 これまでとは雰囲気が違っていた。ほのぼのの中に、緊張感がある。
 今まで張った伏線を回収しながら、進んでいく。少々駆け足気味で、もっとじっくり展開して欲しかったが、待ってはくれない。気持ちが後から付いてきて、ぐぐっと盛り上がったところで……ふっと速度を緩め、穏やかに終わりを迎える。
「言いたい言葉があったけど、とりあえず飲み込んでおく」
 そんな心境が切なくて、しかしよくわかる。
 言えない事を増やしながら、考え、悩んで、傷つけ、傷つけられ、笑って、怒って、希望を抱き、絶望を抱き、不安やどうしようもない事を抱えながら。
 そして、高校生たちは、ゆっくりと物語の外へ歩いていく。
 これにて、完結。ステキな漫画だった。

フラワー・オブ・ライフ (4) (ウィングス・コミックス)

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