不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

一月一九日、モリコーネ

 『週刊朝日』五月で休刊の一報、『サンデー毎日』の方が早いと思っていたが「毎日新聞朝日新聞の後追いばかり」とも言われているのでこの件もそうかもしれない。どちらもほとんど読んでいないのだが(dマガジンでチラ見くらい)。仕事をするカミさんと別れ、ふらふら一人で外出。昼飯を喰ってから映画館へ行き、モリコーネ 映画が恋した音楽家を見る。150分と長尺だったので、事前にネットで見かけた「大福を食べると尿意を抑えられる」を試してみるつもりだったのだが(餅が水分を吸う?)うっかり忘れてしまい、結果一度離席した。

 タイトル通りエンニオ・モリコーネのドキュメンタリーである、監督はジョゼッペ・トルナトーレ。モリコーネが偉大である事のに何の異論もないけれど、他の映画音楽家の存在が皆無で、あたかも彼一人だけで映画音楽が切り開かれていったかのような展開はやや疑問もある。どの映画だったか、映画のシーンを見ながら即興(とは少し違うが)で演奏しているのを革新的であるかの如く描いていたが、その前にマイルス・デイヴィスが『死刑台のエレベーター』でやった事ではないのか。ジャズバンドとクラシックの楽団とは意味合いが違うものではあるけれど。

 だが、そういった疑問を振り払って余りある豊かな音楽の数々に、心底感動してしまった。中でも『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のパートは危うく泣くかと思うほどであった。あくまで映画音楽家としてのモリコーネがテーマなのだろうが、もう少し彼の人生に触れてもよかったと思う。音楽家、トランペット奏者として、他のたとえばジャズやポップミュージックをどう見ていたのかなども知りたかった。出てくる人物がこれでもかと豪華で、ブルース・スプリングスティーンに少し驚いていたらジェームズ・ヘッドフィールドまで出てきたからさらに驚く。そのうえちらっとだけ出てきたメタリカのカバーがかっこいいでやがんの(ミューズもよかった)。それにしても若い時のイーストウッドはかっこいい。

 ドキュメンタリーとして150分はかなり長いが、長生きな上にずっと第一線にいたからかなりテンポ早く進んでいった。そのうえ音楽も映像も情報量が多すぎるので見終わったら疲労困憊。外に出てきていたカミさんと合流し、川魚料理屋で夕飯を喰い帰宅。昨日からスタートしたカミさんフェイバリット大河ドラマ新選組!』をDVDでいまさら鑑賞会、第二回目を見る。