不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

一月八日、ケイコ

 カミさんがあの店に行きたいと言うので立川へ行く事になり、ちょうどいいので映画も一本見る事にする。早速目当ての店で昼飯を喰ってから、昭和記念公園の無料ゾーンを一回り、何度か来ているがいまだに有料ゾーンに足を踏み入れていない、今年こそ入ろう。グリーン・スプリングス(という名前だと初めて知った)で茶を飲みながら読書、一冊読み終えてからシネマシティ・ワンへ。

 評判のよさを聞いていたのでスクリーンで見ておきたかった 『ケイコ 目を澄ませて』だが、予想以上期待以上、傑作、大感動。生活の中にボクシングがある事、光と音溢れる世界で音のないものがいる事、世界に美しさと厳しさとやさしさがある事。撮影、なかでも引きのショットがよすぎる。何となく小津安二郎っぽさもあったが、どうなんだろ。声なき彼女の声を、物見えぬ彼のために代読し、その時だけ流れる拙いギターとハミングのシーンはもう泣きそうだった。ラストの思わぬ交錯もまたいい。主演の岸井ゆきのはもちろん、三浦友和が演技うますぎる。それにしても昨年の取りこぼしで『RRR』と『ケイコ 目を澄ませて』をまず見たわけだが、この二本を超える作品が果たして今年公開であるのだろうか。

 ささっと夕飯を喰って帰ったら間に合ったので『どうする家康』もオンタイムで見る。いろいろ挑戦しようとしているのはわかるが、率直に言って第一回目はつまらなかった。一応もう少し、あと数回は見るつもりだけれど。