不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

電化帝王

 在宅勤務のよいところはステレオで音楽を流しっぱなしにできる事、というのは書いた事があったと思うが先日流していたのはマイルス・デイヴィスのエレクトリック期のライブ盤で、これがえらくカッコいいのでこの時期の音源を聞きながら、菊地成孔大谷能生『M/Dーーマイルス・デューイ・デイヴィスⅢ世研究』(河出文庫)のエレクトリック・マイルスを解説している下巻を読んだ。初読時に日記に感想を書いたはずと検索してみたらちょうど十年前の2012年に読んでいたものの、マッシブな内容に全く歯が立たなかった事が書かれていた、それはそれとして十年前の自分の書いたものを読むと今と全然違っていておもしろいやら恥ずかしいやら。ともあれ、今回再読をしてみたらかなり頭に入ってくるので驚いた。理由はSpotifyで実際に音源を聞きながら読める事と、この十年間の自分の音楽視聴の遍歴があって知識も聞く耳もある程度育った事、最近クラシックばかり聞いていてそこからThe Smileのライブ盤でロック兼ジャズ方面へと傾きつつのタイミングだったからではないか。それでも楽譜解説はちょっとついていけなかったけれど。せっかくだからと下巻を読み終えたら上巻も読み始めた。音楽も本も縁とタイミングだ。