不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

一一月五日、ピカソ、マティス、クレー、ジャコメッティ

 やはり気分転換したい、最近は近場か公園ばかりに行く、たまには美術展などはどうだろうか、そういえば愛読しているブログでいい美術展が紹介されていた事を思い出して、上野まで行く。いつ以来の美術展か、そしていつ以来の上野か。前に来た時はまだ駅がキレイになっておらず、駅と公園の間には道路があったがすっかりなくなっていた。向かうは国立西洋美術館ピカソとその時代/ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」*1である。混んでいるかと思ったが、一昨日の文化の日は無料観覧日だったから今日は空いているのではないかと予想し、それが的中。予約をしていなかったが、買ったその時間帯でスムーズに入館できた、ラッキー。

 その名の通りベルリン国立ベルクグリューン美術館に所蔵されているコレクションからの展示で、これまたその名の通りパブロ・ピカソをはじめとした20世紀ヨーロッパ美術の足跡をめぐる美術展。ピカソ好きなのでそれ目当てでいって、確かに充実の作品群では満足したのだが、個人的には「その時代」として括られたアンリ・マティスパウル・クレー、アルベルト・ジャコメッティの作品に見入った、ジャコメッティこそ数は少なめだったがこちらも充実の作品群。中でもクレーの色使いを改めて楽しんだ、いかついオッサンのくせにファンタジック。マティス東京都美術館で来年春頃に大規模な美術展が開催されるそうで、そちらも楽しみ。

 常設展示も入ったが、こちらがこれまた充実かつ大ボリュームの展示で楽しいのだがそのぶん息切れしてしまった。体力減退中に美術展は駄目だな、脳を動かしながら歩き回るのだから。残念ながら回りきれずに途中でリタイア、無念なり。

 最近は現代美術でなくとも撮影可の美術展が多いらしく、今回もそうだったのだが、撮影する行為、そして撮影者がいる状況それ自体が作品の一部になり得る現代美術ならともかく、古典・近代美術で撮影するのもなんだかなとちょっと思った。思ったが、可なのだから咎める気はさらさらなく、自分も気に入った作品を撮ろうかなとそのつもりでいたが結局一枚も撮らずに終わってしまった。

 もういっちょう国宝展も行ってみっかと出かける前は考えていたがもちろん行けるわけはなく、駅内カフェで一休みしたらとっとと帰宅。疲れてしまったが、今日はがんばった、楽しかった、美術展はまた行きたい。