不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

ファースト・テイク

 いつ始まったかは知らないが、いつの間にか定着していた「THE FIRST TAKE」、たまに好きなバンドやミュージシャンが出るので見ている。一発撮りを売りにしているがライブや生放送のテレビと何が違うのかがいまいちわからない。マイクの前で横から撮るという形が受けたのか。パフォーマンスする側もわざわざ一発撮りですと言われる事による緊張感もあるのかもしれない、でも同じだよなとやはり思うが。ソニーが運営しているのでソニー所属の人しか出ないらしいのが残念。先日ハリー・スタイルズが出て、ほほう海外からの参加もあるのかと思っていたら、今度はアヴリル・ラヴィーンが登場し“Complicated”を歌っていた。ギター一本でのアレンジによるパフォーマンスが事のほかよくて、何度も聞いている。この曲はデビューしたての時のキラー曲のはずで、普通の人より遅まきながら私が洋楽を聞き出して少し経った二〇〇二年に出た、つまりあれから二十年経ったのだが、彼女は相変わらずかっこよくて声は少し低くなったけれどむしろそれが魅力になっている。渋谷のHMVの店内で流れていたのを聞いたのが最初だった私は、まぁ日々何とかこうして生きている。音楽は過去と現在を一瞬でリンクさせる。思い出と喧嘩しても勝てないと言ったのは武藤敬司で、その武藤は来年引退して思い出になろうとしている。思い出ばかりが積み重なっていく現在に、恋人に対して歌ったこの曲がやけに響くのであった。歳をとったが、歳をとるのも悪くない。


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