不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

五月二九日、マーヴェリック

 今年初のサンダル履き、暑い。昼に何を喰うか決めずに適当に歩くも、どこもかしこも混んでいて、さまよって結局町の中心部から外れた場所にある居酒屋で定食、うまい、悪くなし、場所的にそんなには来ないだろうけど。時間を潰してから映画館へ、トップガン マーヴェリック』を見る。実は当初はスルー予定だったのだが、評判がいいし、疲れている時には景気のいいものを見たいと選んでみたら、これがもう、不覚にも感動、危うく落涙という良作であった。

 まず映画としてメッチャおもしろい、脚本がよくできている上に、実際に行われた飛行シーンの迫力は満点。その上「絶滅するとわかっているけど、いまじゃない」というセリフも物語も全てトム・クルーズのキャリアとリンクしていて、いちいち響く。老兵は死なず、消え去らず、後進の邪魔もせず、ただいまもそこに立ち続け、時に走り抜く。「何故いまさら続編を?」という疑問に見事に、そして明確に答えてみせて、すみませんでした、追い続けますと謝りたくなった。娯楽大作かくあるべし。ただ、「ならず者国家」だからと侵入して問答無用で基地やその他に攻撃を加えていいわけはなく(基地には民間人だっているだろう)、この作品に突きつけるつもりはないが、そろそろアメリカの「正義」で物語の筋を通しちゃうのは無理になってきたとは思う。それにしてもトム・クルーズ、おそらく最後の「映画スター」である、見届けたい、などと書いているが来年にはM:Iシリーズの新作が公開されるのだから、現役バリバリである事が何よりもすさまじい。

 レモネードを飲みながらカミさんと感想戦。その後早めに夕飯を喰って帰宅。カフェラテを飲みながら今度は『鎌倉殿の13人』を見ると、なんともヒエッヒエな内容で、この脚本、この演出、この「仏の眼差し」というタイトルと、おそろしいドラマであった。クオリティの高さは同じながら温度差に具合が悪くなりそうだ。


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