不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

青山真治『宝ヶ池の沈まぬ亀』/それでも人生と映画は

 映画監督 青山真治さん死去 「EUREKA」がカンヌ映画祭で受賞 | NHK | おくやみ

 先日読み終えた、とても分厚い日記。二段組でたっぷりと書かれているんだけど、核心的な事はやたらとぼかして書かれていて、日記は書きたい事ではなく書き残したい事を書くものであり、だからあえて書き残さなかった事はきっと作品である小説や映画にするのだろうと思っていたし、楽しみにしていた。病気を抱えているようで、そこかしこで病院に行ったり不調になったりしていたので、身体を大事にしてくれと思いながら読んでいた。本には前書きも後書きもなく、末尾にはそっけなく「つづく」と妻への謝辞だけあった。つづくと思っていた、つづかせたかったろう、つづきを見たかった、だがそれでも誰かの人生と映画はつづいていく。


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