不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

サイン本

 先日買った本がサイン本だった。サイン本は何冊か持っているがどれもサイン本だから買ったのではなく、買ったらサイン本だったものばかりだ。自分から本にサインをしてもらったのは記憶にあるだけで三回ほどだ。初めては下北沢に三省堂書店ができて、そこで小林賢太郎戯曲集を買ったら開店記念サイン会の券をもらったのでせっかくだからと会に行った時だ。早めの、たしか四番目くらいで、本屋か出版社かの担当者が「名前はひらがなのみです!」みたいな事を叫んでいたのだが、俺の番になったあたりで「僕、漢字書けますから……」と小林賢太郎が言ったので名前を漢字で書いてもらった。二冊目は山口晃トークショーに行った時で、『すずしろ日記』に名前を書いてもらった、これはうれしかった、何せあの線を書く人が自分の漢字を書いてくれるのだから、それだけで作品のように思えた。三冊目だけは自分から「サイン、いいでしょうか」と頼んだ、そういう機会でもなく、たまたま会う機会があって自分からサインをお願いしたのはこの時だけ。