不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

酔い

 緊急事態宣言が解除されて、居酒屋で酒が出るようになったというニュースを見ていた、嬉しそうに酒を飲む人たちが映され「家で一人で飲むのとは違うね」と笑顔で言っている人がいたが、酒そのものよりも誰かと飲む事が禁じられていたはずで酒は飲んでもそれは続けるべきではないかと思った。そんなに外で飲む酒が恋しくなるものなのか、緊急事態宣言中も何とか酒を出す店を探し出して毎日のように飲みに行っていた人が近くにいて、一体何でそこまでして飲むのかと問うてもよくわからなかった、カミさんは病気を機に酒をやめてしまった、飲みたくならない、別にそういう場も楽しくない、やめてから三年ほど経ち口にする機会はあったし実際に飲んだ事もあったがやっぱり飲みたくならないという。いまやなんで飲んでいたのかもわからないという境地に達していた。時間を無駄にしていた、とも。それが正しいのか間違っているのかは、俺は絶対にわからない。徹夜は嫌いだが徹夜明けのほぼ酩酊したような状態が意外と嫌いでなく、いつも電車で帰る時にNumber Girlの“Omoide in my head”を思い出す、現実と残像の繰り返し、あれが酔うという事なら、あれを求めているというなら、少しだけ理解できるかもしれない。