不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

ちょっと嫌な思い出

 コーネリアスのいじめ話で思い出したのは、いじめから少しずれた記憶だ。高校時代は山の中の寮生活だったとは事あるごとに書いているが、俺は角部屋で右隣にだけ部屋があってそこに同じ一年生が住んでいた、クラスは違っていた。ある時、寮の担当をしていた先生から呼び出され、隣人から「夜な夜な壁を叩かれている、という苦情があった」と言われる。そんな覚えはない、たとえば蚊を潰そうと壁を叩いた事くらいはあるが嫌がらせになるほどではないはずだ。あるいは流している音楽のせいか、しかしそれほど大きくないし夜は基本的にヘッドホンで聞いている。そう説明したが、「とにかく嫌がっているんだよ。下手したら訴えられて裁判になるぞ」と言われて、そこで俺は怒った。「一方の言い分だけを聞いてこちらが悪いと決めつけ、あげく裁判だなんて脅すのはおかしいでしょう」、結構な剣幕だったので先生はたじろいでいた。「とにかく、気をつけてくれよ」とだけ言って話が終わった、俺はむかついていたが本当にうるさいのかもしれないとも反省をして以後かなり気をつけたが、隣人は引っ越してしまった、あとで聞いた話ではちょっと精神的に不安定になっていたらしい。先生はその年をもって学校を去った。突然マラソン大会が行われる事になり、何がかなしゅうてマラソンなんぞをせなあかんのだと生徒からは不満たらたらで、企画立案したのがその先生だったので「不満に思った生徒がお礼参りするのでは」という危険性から去っていったという噂話が流れた。まぁさすがにそんな事はないだろうが、去っていって俺は二度と会わなくてすんだなとホッとしたのを覚えている。うろ覚えだが名前を思い出したので戯れに高校名と共に検索したら出てきてしまった、覚えている顔だった、数年前のものだったが元気そうで残念、もとい、何よりだ。何だか余計な事を思い出して、余計な事を知ってしまった気がする、検索社会の弊害だ、これは完全な自己責任だが。