不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

何もない春です

 部署の人たちと夕飯を喰いに行ったのはたまに行く中華料理屋で、ここは店内BGMが70~80年代の懐メロで、俺は部分的にしか知らない曲が多いので聞いていて結構楽しい。今日入店したら流れていたのが森進一の”襟裳岬”で、この曲は知っているな、何もない春なんだよなと思うもその後あまり気にしていなかったのだが、ふとまた耳を傾けたらまだ”襟裳岬”。この曲はそんな長大ではなかったはず、おかしいなと思ってまた数分後に聞いたら”襟裳岬”、その数分後も”襟裳岬”、まだまだ”襟裳岬”、ずっと”襟裳岬”、やっぱり”襟裳岬”、何故だか知らんが”襟裳岬”のエンドレスリピート。一緒にいた人たちも気づいたようで、「いつまで”襟裳岬”なんだろう」とざわざわし出した。大ヒットした名曲ではあるし嫌いではないけれど、さすがにこれだけ聞いていると「わかった、襟裳の春は何もないんだな、わかったよ」と森進一の肩を叩いてマイクを下げてあげたくなった。店長にでも理由を聞けばよかったのだが、聞きそびれてしまった。記憶の”襟裳岬”とは歌い方が違っていて、俺は誰の”襟裳岬”を聞いた事があるんだっけと思ったらこの人だった。

 今日の日記で一生分の”襟裳岬”という漢字を書いた気がする。