不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

野人の引退

 新日本プロレスの東京ドーム2daysは断片的にしか見ておらず、中でも一番見たかったのは獣神サンダーライガー引退試合というのもどうかと思うし、そのライガーだって個人的には鈴木みのる戦が本当の意味での引退試合であってそれ以降のはセレモニーのように思っていたので結局見に行く事はしなかったのである。それでももちろん、「お疲れ様、ライガー有難う!」という気持ちは確かにある。

 そのライガー引退からすぐの本日、中西学が2月22日の試合をもって引退すると発表した。唐突といえば唐突と思えるが今年で53歳、脊髄損傷という大怪我した経験を考えれば、そろそろなのかもしれない。中西がIWGP王者になった時、大☆中西愛と言ってもいいような日記を書いた。王者になった一報ではなく、試合をテレビで見た後に書いたはず。読み返すと自分でも引くほど高いテンションである。

ベルトを巻いたぶきっちょ野郎 - 不発連合式バックドロップ

 結局、棚橋とのリターンマッチで敗北を喫し、いま振り返ってみれば中西が王者だったのはこのたった一ヶ月だけになってしまった、残念である、もう少し王者としての中西を見ていたかった。この二年後に脊髄損傷があった。復帰できるのか心配だった、焦るあまり悪化させたという話を聞いた時は、さすが中西、駄目だろと呆れながら笑った。一年半後くらいに復帰してよかったなと思ったものの、怪我が怪我なだけにもう第一線には戻れないだろうし、戻るべきではないと思っていた。実際、中西はそれなりに暴れながらもIWGPやG1など新日の第一線には出てこなかった。それでも吹っ切れたのか、リング内外で楽しそうに暴れていて、それはそれで嬉しかった。が、同じ第三世代の、中でも永田さんが頑張っていただけにやっぱり寂しさはあったし、本人も歯痒かっただろう。今日の会見でも言っている。

「首のケガが原因で思うような戦い方ができなくて、このまま続けているよりも、けじめをつけて、いつまでも、昔はあんなことができたと言うよりも、いま自分に残されている、いま自分の中にある熱いものを2月22日までに全部使いきって、見事にレスラー人生をまっとうしたいという思いです」

 不器用な中西らしいではないか、自分で見事とか言うな。2月22日は久しぶりに会場に行こうか、最後の姿を見ておこうか、俺にとってそういう気持ちにさせられる最後のレスラーかもしれない。本当に中西が好きだったんだよ。

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