保阪正康『三島由紀夫と楯の会事件』(ちくま文庫)。楯の会発足から、あの事件までを追ったノンフィクション。あくまで事件にフォーカスを当てているが、そこから漏れるように三島の真面目で繊細な性格が見えてくる。むろん切実な思いも。事件を点ではなく歴史の線で見る広い視野で描き、おもしろかった。元本は1980年刊。いまでも三島の叫びは有効ではある。鮮烈で、過激で、急進的過ぎるとはいえ。三島の昭和のお終わりや、平成という時代への見方、考えを聞いてみたかったな
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