不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

装丁がいい

 上田岳弘『塔と重力』(新潮社)。今作では時空間を飛ばず、SNSを使って自己と他者の垣根を融解させ、〈神ポジション〉というマクロな視点で描かれていておもしろかったけど、グーッと広がっていったものが、いざ目の前で起こった現実の一大事(生死)に簡単に収斂していってしまうのは、ちょっと拍子抜けだったかなとも。何となくだけど、途中まで村上春樹の小説みたいだなと思ったのは秘密。

塔と重力

塔と重力