不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

パーソナル・ショッパー/君を見ている


 見えない「そこにある/ここにいる何か」に恐怖、興味、共感、親近感を抱く形で世界の輪郭をなぞったり、本質を射抜いたりするあたり、本作はオカルトやスピリチュアルではなく、ホラーと呼ぶのが正しいのだろう。何がわかって、何がわからないのか、何を感じているのかを、揺らめくように描いて、登場人物と観客とを同期させる手腕が見事。メールの文字、エレベーター、自動ドアなど、機械を使う事で「そこにいる」のが自然に見えて、生死の境界線をひょいと超えていた。いろいろとドキドキしたし、クリステン・スチュワートがかっこよくて見惚れたよ。