栗原康『死してなお踊れ』(河出書房新社)。踊り念仏・一遍上人の評伝。伊藤野枝伝ほど勢いはないが、相変わらずグル―ヴィな文体と一遍の生き方考え方がシンクロして、読んでいて心地いい。人は選ぶだろうが。一遍の考えや生き方をものすごく要約すれば、「自由でいよう」である。それが一番難しい。正直、七転八倒七転び八起きな中盤に比べると、それ以降はやや落ち着いちゃっているのでおもしろさは薄くなる。それでもやっている事はアナーキーなんだけど。それにしても、本編もさることながら前書き後書きがこれだけおもしろい著者はそうそういないだろうな。
- 作者: 栗原康
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
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