不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

最近読んだ本

 平野甲賀『きょうかたる きのうのこと』(晶文社。この人のエッセイはどれも散文的だと思う。いまは小豆島にいるんだな。自分が装丁した本についての話がおもしろい。中でも長谷川四郎『山猫の遺言』の「山猫」は実は「やま猫」だったのにデザインを入稿しちゃって、そっちが本タイトルになっちゃったという話に笑う。随所に挿入されているブックデザインや描き文字は、言うまでもなく絶品であります。

きょうかたる きのうのこと

きょうかたる きのうのこと

 江口寿史江口寿史の正直日記』(河出文庫。元本持っているし、分厚い本だっただけに文庫化の際には削られるだろうと思ったので(実際にそうだった)、買うかどうか悩んだが、描き下ろし漫画があったので購入。その漫画は結構苦い日記なのだが、絵はやっぱりいいし、漫画としてもおもしろい。この才能があって漫画を描かないというのは罪だよ、とつい言ってしまいたくなるほど。待っているよ、先生。