不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

最近読んだ本

 デニス・ルヘイン『ザ・ドロップ』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ、加賀山卓朗訳)。コンパクト(薄い)だが、どん底にいる者たちの生き様とあがきが描かれていて、ビターで切ない。女性の扱いがちと中途半端だったかな。トム・ハーディジェームズ・ガンドルフィーニが演じたという映画が見たいが、日本公開の予定はあるのか? デニス・ルヘインはこれで二冊読んだけど、あんまり合わない気もするな。

 唐澤太輔『南方熊楠―日本人の可能性の極限』(中公新書。副題は柳田國男の言葉。公私共にいろいろと極端な人ではあるが、極端だからこそ国粋でも反国家でもないグローバルでかつローカルな思考と視点を持ったり、あの世とこの世の行ったり来たりができたのだとわかる。熊楠の生涯は概要はそれなりにわかっているけど、実は詳細はそれほどわかっていないような印象を受けた。未公刊の日記もあるし、ロンドンでの「抜書」も手つかずのままだという。奥はまだまだ深そう。
南方熊楠 - 日本人の可能性の極限 (中公新書)

南方熊楠 - 日本人の可能性の極限 (中公新書)