不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

読んだ小説二冊

 酉島伝法『皆勤の徒』(東京創元社。読み始める前から予想していたけれど、やはり中盤くらいで途方に暮れた。一冊通しての小説の構造は冒頭作だけでも「おそらくこういう事なのだろう」と想像できたけど、とにかく空前絶後の言語感覚(世界)にクラクラ酩酊してしまう。俺の想像力のボールでは届かない最果ての一つだよ、これは。合わなかったけど、天才の一人なのだろうな。

皆勤の徒 (創元日本SF叢書)

皆勤の徒 (創元日本SF叢書)

 マイクル・コナリーリンカーン弁護士』(講談社文庫 、上下、古沢嘉通訳)。映画*1が大のお気に入りなので原作も読んでみた。もちろん筋は全部覚えていたけど、映画では省かれた法律・法廷が書きこまれていて、違うおもしろさがあり。上巻はややかったるさがあったけど、下巻の裁判シーンでの畳み掛けと緊迫感はすばらしいね。マイクル・コナリーは他のも順番に読んでいってみようかな。
リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)

リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)

リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)

リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)