黒岩比佐子『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』(講談社)。歴史に埋もれていた(又は空白だった)堺利彦と売文社についてのノンフィクション。力作でめっちゃおもしろいし、社会主義とは何か(何だったのか)がよくわかる。この時代の熱が伝わってきて、変な言い方だが人間の可能性も感じた。彼ら熱き社会主義者たちが、もしも社会主義が崩壊していった事を知ったら、どんな事を考え、行動しただろう。名前は違えど、信念は変わらず、やっぱり活動するのかな。するだろうな、彼らなら。
黒岩さんの本は初めてちゃんと読んだが、丹念かつ丁寧な取材に凛とした文章、ハードボイルドに書く本編にポツンと添える私事など、バランスがよくて、とてもおもしろかった。いまさらながら早逝が惜しまれるなぁ。古本市で一度だけお目にかかった事がある。いま出ている本をゆっくり、しっかり味わおう。
パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い (講談社文庫)
- 作者: 黒岩比佐子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/10/16
- メディア: 文庫
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聞かれるのは和田誠自身の監督作の話。また撮ってくれないかなぁと思っていたが、本書の前に出た雑誌『イラストレーション』(2013年12月号)「特集 和田誠のイラストレーションデザイン」に掲載されていたインタビューで曰く、《もう一本撮りたい、という気持は強いのですが、難しいでしょうね。ぼくの監督作品は興行収入はほとんど上げてないんです。そういう監督の次回作はプロデューサーがつかなくて、なかなか実現しないようです》。うーむ、誰かプロデューサーついてあげてー。
- 作者: 和田誠
- 出版社/メーカー: 七つ森書館
- 発売日: 2013/11/01
- メディア: 単行本
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illustration (イラストレーション) 2013年 12月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: 玄光社
- 発売日: 2013/10/18
- メディア: 雑誌
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