不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

美しきレスラーたち

 内館牧子『プロレスラー美男子列伝』(文藝春秋。『週刊プロレス』に連載していたコラムをまとめたもので、出だしがすべて「××は美しい」(××はレスラー名)で始まっている。果たして本当に美しいのかどうかは(また著者のレスラーの評価も)さておき、内館牧子の筆で描かれるレスラー像は本当に生き生きとしている。文量が短いので考察やエピソード披露などはやや浅いけれど、逆に言えばこの短さでちゃんと個々のレスラーの姿を描いているのだから、やっぱりうまい。たぶん途中の回までで、全部の回は収められていないと思う。「哀愁がある」という天龍源一郎の回が特に好き。
 とりあえず勢いで二冊ほど内館牧子の本を読んでみた。文章とネタの料理の仕方が抜群にうまくておもしろい。ナンシー関のように衝撃こそ受けなかったが、唸ってしまった。最近で、何気なく初めて読んだエッセイやコラムの文章で特にシビれたのはナンシー関内館牧子、そして実は高田文夫も。

プロレスラー美男子烈伝

プロレスラー美男子烈伝