不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

見られている

 若きスタンリー・キューブリックはカメラマンとして活動していたが、その頃の写真をネットで数枚ほど見た事がある。構図や光の具合、シャープなプリント、なにより視点のブレのなさ、若い時から「カメラ」「撮影」を意識していた事がよくわかったが、やはり映画監督の時とどこか――人間との距離というか、人間くささというか――が違っていて、正直映画よりも写真の方が好きになってしまった。
 昨日、ふと写真集が出ていないか調べてみたら、発売されていたようで、むろん欲しかったのだが品切れ中。ならば古本はと見てみると、amazonマーケットプレイスで69000円と70000円の2点のみ。さすがにこれはちと高すぎる。
 もう少し調べると、「日本の古本屋」で状態イマイチなものが3000円、4200円とあった。これならまだ手が出るが、ずいぶんと金額の差があって安すぎるのも不安になってしまった。10000円までなら考えるのだが……まぁ長々と探してみよう。
 といったことを、Twitterでも呟いていたのだが、今日もふらりとamazonをのぞいたら、マーケットプレイスの69000円のが10000円に下がっていた。えー、59000円値下げってあり得るのか? なに、俺の「10000円までなら出す」という呟きを見たのか? 俺は監視されているのか!? だ、誰だッ!?
 監視は行き過ぎにしても、あまりのタイミングで呟きは見られた気はする。一応、桁を数え間違えていないか何回か確認してから、ポチリとクリックを押した。ちょうど修羅場後のご褒美として。

スタンリー・キューブリック ドラマ&影:写真1945‐1950

スタンリー・キューブリック ドラマ&影:写真1945‐1950